現在全国の地方新聞紙上において好評連載中の鈴木規夫の「ゴルフは心」を、
ご本人のご厚意により毎週1本づつ掲載したします。

Vol.491 その気になろう!

 
 トーナメントの最終ホール。優勝争いをしている選手が衝撃的なショットを放つことがあります。勝つか、負けるか。その1打に運命がかかった時、究極の集中力によってアドレナリンが放出され、尋常ならざる力と精度を発揮するのです。
 男子の場合、300ヤードを超すビッグドライブを放ち、残り150ヤードを9番アイアンでピタリとピンに付けます。ドライバーの平均飛距離270ヤード、150ヤードを7番アイアンで打っていた選手が、まさに「神ってる」能力を発揮するのです。
 しかし、これは奇跡ではありません。毎日ボールを打っているプロには、練習と実戦経験という下地があるからこそ、いざという時に爆発的な力が生まれるのです。
 そして重要なのは、選手が「その気」になっていたことです。「勝ちに行こう」「飛ばしてやろう」「ピッタリつけてやろう」という気迫なくして、このショットは生まれません。心の強さが、身体の奥にある潜在能力を引き出したのです。
 では、常に「その気」になれば、とてつもない能力を発揮するのかと言うと、それは不可能でしょう。マラソンランナーがスタートからダッシュするようなもので、身体が持ちません。
 ところで、一般のアマチュアも、「その気になる」ことによって、自分を引き上げることができます。ただ、無謀になることと、気迫によってアグレッシブになることは紙一重ですから、常に自分の実力を客観視していなければなりません。
 2016年、惜しまれつつ亡くなった(87歳)ゴルフ界のレジェンド、アーノルド・パーマーはこんな言葉を残しています。
 「ゴルフにおける勇気とは、無鉄砲とは違うのだ。勇気あるショットは、その結果が良かろうと悪かろうと、それ自体に報酬がある」
 上達を望むのであれば、守るばかりではなく、時には勇気を持って「その気になる」のも大切です。

プロゴルファー 鈴木規夫
1951年生まれ。「九州の若鷹」の異名をとり、溌剌たるプレーで活躍した。
通算20勝の内には、九州オープン5連覇、太平洋マスターズ2連覇がある。
1976年には全英オープンに挑戦。日本人として初めてメジャータイトルの
首位に立ち世界の注目を浴びた。
現在は、TV解説、コース監修、ゴルフイベントを通しての地域社会貢献活動、
ならびにプロ、アマチュア、ジュニアゴルファーの育成に力を入れている。

   
   

日本経済新聞出版社


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触れながら分かりやすく紹介されている。